Veeva Japan Blog

待ったなしのクラウド化 デジタル変革推進でさらにその差は決定的に

日本でも企業のクラウド導入が進んでいる。総務省の情報通信白書2019年度版によれば、クラウドサービスを利用している企業の割合は約6割に達している。また、8割以上の企業が、効果があったと回答している。しかし、利用したサービスの内容については、「ファイル保管・データ共有」の割合が53.1%と最も高い。次いで「電子メール」(52.2%)、「サーバ利用」(51.0%)と続き、「営業支援」や「生産管理」など、クラウド本来の効果を得られる高度な利用は低水準に留まっている。海外の先進国に比べて、日本のデジタル変革が遅れていると指摘されている原因の一つが、このクラウド活用の利用実態にある。
クラウドのメリットは、最先端のITを「所有」するのではなく、必要なときに必要な機能を「利用」する点にある。積極的なクラウドの利用は、世の中の最先端のテクノロジーに常に追随できる利点がある。それは変化の激しい事業環境に合わせて、柔軟に対応できる企業経営を支援する。こうしたクラウド活用の流れは、デジタル変革の一つとして、あらゆる業界に広がっている。その変革の波は、製薬業界においても例外ではない。先進的なMR活動を推進する企業の多くが、すでにクラウド導入を完了している。MR向けクラウドサービスのパイオニアであり、世界的なシェアを誇るVeeva Commercial Cloudは、ライフサイエンス企業のカスタマーエンゲージメントを向上させる高信頼性の基盤として、MR活動の機動性と柔軟性に貢献する。

参考サイト:総務省 企業におけるクラウドサービスの利用動向

Veeva Commercial CloudによるMR活動のアドバンテージ

製薬企業における従来からの販売モデルは、医師とMRの対面による営業活動が中心だった。しかし、コロナ禍になる以前からMR活動には新しい販売モデルへの変革が求められていた。それは、多様化する医師への情報チャネルに合わせたデジタル変革の推進になる。ところが、MR活動のデジタル化を焦るあまりに、総合的なコマーシャル戦略を描くことなく、部門や部署ごとにIT化を進めてしまった企業では、システムのサイロ化という問題に直面している。サイロ化は、部分的に最適化されたITシステムが乱立する問題で、システム間でのデータ連携が取れず、ビジネスプロセスが一気通貫で処理できないなど、MR活動のデジタル変革を阻害している。この問題を解決するために、Veeva Commercial Cloudでは、クラウドサービスの利点を最大限に活用し、分断化された情報を単一のプラットフォームで管理する。Veeva Commercial Cloudは、MR活動のデジタル変革のために、CRM SuiteCommercial Contentを中核に据えて提供している。MR活動のクラウドファーストを実現するVeeva CRM Suiteは、ライフサイエンス企業に特化したエンドツーエンドのソリューションとして、シームレスなマルチチャネルでのカスタマーエクスペリエンスに貢献する。またVeeva Commercial Contentは、レビューと配信機能が組み込まれたデジタルアセットマネジメントのVault PromoMatsにより、レビューと承認を容易にするだけではなく、すべての資材の完全な可視化とコントロールを確保する。
今回のコラムでは、あらためてこれら製品群の基本を押さえておこう。

▲コロナ禍により対面によるMR活動からの脱却が求められている

▲MR活動のデジタル変革においてサイロ化したITシステムが阻害となっている

▲新しい販売モデルでは医師が多様なチャネルから情報を集める

MR活動を支援するデータの一元化を実現するVeeva CRM Suite

クラウドサービスのVeeva CRM Suiteは、サイロ化で分断された社内のデータを一元的に管理し、MR活動に必要な情報をリアルタイムに提供するプラットフォームとなる。MR活動のデジタル変革を推進し、一元化されたデータとワークフローにより、コロナ禍における新しい働き方を支援する。対面の機会が減少したMRに対して、多様な情報取得チャネルから、医師に向けてオンラインで適切なコンテンツ提供の機会を増やす。また、クラウドサービスの導入には、新規のハードウェア購入やソフトウェアのインストールなどの費用や手間がかからないので、短期間での業務利用が可能になる。加えて、初期投資が低く抑えられているので、ベンチャー企業やIT専任者の限られた製薬企業でも、容易にデジタル変革の基盤を構築できる。Veeva社の調査によれば、Veeva CRM Suiteを導入した製薬企業では、4人のうち3人以上のMRが「カスタマーインタラクションが向上した」と答えている。また、5人のうち4人のMRが「生産性が向上した」と評価する。そして、3人に2人のMRが「顧客をより理解できた」と効果を語っている。

販促資材とデジタルコンテンツ管理をクラウドに展開するVeeva Commercial Content

デジタルアセットマネジメントのVault PromoMatsを導入すると、MR活動を支援する販促資材とデジタルコンテンツ管理が、クラウドで連携しリアルタイムでの承認や展開が可能になり、タイムリーな情報提供を実現する。Vault PromoMatsでは、ライフサイエンス業界に特化したレビューと承認のワークフローをクラウドサービスで提供するので、利用者はネットワークにさえアクセスできれば、いつでもどこからでも申請と承認が可能になる。Vault PromoMatsを導入しデジタル変革を推進しているライフサイエンス企業は、全世界165カ国以上におよび、その数は400社を超えている。Vault PromoMatsを導入することで、コンプライアンスに準拠したコンテンツのレビューをスピードアップし、、メディカル・リーガル・レギュラトリー(MLR)チーム全体のリアルタイムのコラボレーションを促進し、医師に向けてよりパーソナライズされたコンテンツの提供を可能にする。

▲より迅速なコンテンツ提供と高度なコンプライアンス管理を両立

クラウドプラットフォーム上で、シームレスなマルチチャネルでのカスタマーエクスペリエンスに貢献する Veeva CRM Suiteと、デジタルアセットマネジメントのVault PromoMatsの活用は、すべての資材の完全な可視化とコントロールを確保し、コンプライアンスを遵守しながら、カスタマーファーストなMR活動を実現する。

ご紹介したコア製品以外に、Veevaは多彩なテクノロジーパートナとともに、様々な業務支援を提供している。
MR活動のクラウドファーストを実現するVeevaの「デジタルエクセレンス」な多様な各種サービスと最先端のテクノロジーは、Veeva Japan Commercial Summitでオンラインで体験できる。国内外でカスタマーファーストなデジタル変革を実現した各企業の成功体験をぜひ共有してほしい。