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臨床試験立ち上げ関連コンテンツとデータを一括管理する重要性

臨床試験のコンテンツとは、臨床試験立ち上げプロセスにおいて作成される文書のことで、治験実施施設との契約やインフォームドコンセント、金融情報の開示にかかる文書などがあります。こうした文書は、臨床試験立ち上げプロセスにおいて意思決定の根幹を成すとともに、企業が臨床試験の実施基準を順守し、コンプライアンスに取り組んでいることを具体的に示す役割も担っています。

一方、データは通常、再利用や報告が可能な情報を指し、多くの場合では文書そのものに盛り込まれています。臨床試験立ち上げにおいては、データは「試験実施予定国の倫理委員会による承認」「試験実施施設への試験開始時訪問」「試験開始の許可」というように、マイルストーンの形を取ります。

施設始動にいたる過程で重要な役割を果たす臨床試験立ち上げのマイルストーン(すなわち、データ)の70%近くが文書に紐づけられているにもかかわらず、現在、マイルストーンと文書は別々に管理されています。例えば、マイルストーンの管理は臨床システムや追跡用のスプレッドシートを用いて行い、文書はMicrosoft SharePointなどのコンテンツ管理システムで管理するといった具合です。文書のやり取りについても、電子メールなどといった追跡不可能なシステム上で行われるのが一般的で、こうした現状が現場の混沌を招いています。コンテンツ管理システムに正しいバージョンの文書をアップロードして全段階を手作業で追跡し、マイルストーンの進捗管理を行うには文書中のデータをトラッカーに入力しなければなりません。
しかし、臨床試験立ち上げに関連したコンテンツとデータを単一のアプリケーションで一括管理すれば、企業は臨床試験立ち上げプロセスの重複をなくして追跡に割く時間を短縮し、ビジネスプロセスの実行に集中できるようになります。チェックリストはもう必要ありません。文書のやり取りはシステム内で行います。マイルストーンを活用すれば文書と活動の追跡が可能になり、施設始動を迅速化できます。

USにて2月22日に実施したウェビナー「Gaining Control and Visibility of Your Study Start-up Activities(臨床試験立ち上げ活動の管理と可視化)」では、堅牢なコンテンツ管理の重要性をはじめ、臨床試験立ち上げ文書とデータを一括管理するメリットをさらに詳しく解説し、臨床試験立ち上げの課題解決に向けた新たな手法をご紹介しました。ぜひ、録画動画をご覧ください。