【開催報告】Veeva Japan Commercial Summit 過去最大数の登壇企業 製薬業界の未来を議論
Veeva Japanは6/19、業界最大級の年次イベントを東京で開催、製薬会社のコマーシャル・メディカル部門を中心に、約600人にご参加いただきました。毎年好評のリーディングカンパニーによる先進事例報告は、過去最高の約20社が登壇。カスタマーキーノートや、内資と外資、計4社のリーダーが参加したスペシャルパネルセッションなど、見どころ満載でお届けしました。熱気あふれる当日の模様を、写真とともに振り返ります。
登壇者が続々、次世代CRMのビジョンも
Summitは日本、アジアのリーダーによるご挨拶からスタートしました。
Veeva Japan Interim GMの内田洋亮は、「約10年、お客さまと一緒に(ライフサイエンス業界の)基盤を作ってきました。これからもお客さまとともに未来を形作っていきます」と話しました。
アジアのゼネラルマネージャー(GM)ダミアン・ケリーは、今回がGMとして初めてのJapan Summit登壇でした。長年アジアのサービスチームを率い、製品はもちろん、日本・グローバルの市場のことも熟知しています。壇上では、約10年前、自身が担当した日本の製薬企業とのプロジェクトを振り返りながら、感謝の気持ちを伝えました。
製薬会社のMR向けのライフサイエンス業界特化型のCRM(顧客管理ツール)が国内外で8割のシェアを持つVeevaは、次世代CRM「Vault CRM」への移行を発表済みです。(プレスリリースはこちら)
具体的には、すでに製薬業界の開発部門では長年、活用されてきたVault Platform 上に、次世代CRMを構築。薬の開発から上市後のコマーシャル部門まで一気通貫型で活用できる、ライフサイエンス業界の基盤クラウドを目指しています。
続いて、Veeva Japan コマーシャルストラテジーのバイスプレジデント、山下篤志も登壇。
デジタル化が進み、個別化が進む医師ニーズへのきめ細かな対応が多くの製薬会社の課題となる中、Veevaが描く製薬業界の未来について、「営業やマーケティング、メディカルなどの製薬企業の各部署が同じVault CRM 上でつながり、各自の活動やデータを連動させながら、医師らに適切な情報を、適切なタイミングで効果的に届けていく。皆さまの顧客中心主義の実現をサポートさせていただく」と強調しました。
また、生成AIを含めたAIへの取り組みや、Microsoft 365 との接続など、今後の更なるイノベーション領域についても説明しました。
CRM製品のグローバル責任者、アルノ・ソスナは米国本社からオンラインで登壇、Vault CRM の新機能のデモンストレーションも行われました。
ハイライトの一つ、カスタマーキーノートでは、バイエル薬品のアンドレ・ヴィスク様にご登壇いただき、「Next Level Customer Engagement: Bayer Radiology As A Solution Provider」と題した講演が行われました。ヴィスク様は「ビジネスの真の変革は時間のかかるもので、一夜にして達成できるものではありません。組織やマインドセットの変化に加え、システムの刷新も重要です」と強調しました。
バイエル薬品は、ライフサイエンス業界の次世代 CRM であるVeevaのVault CRM へ先行移行する20社のうちの一社です。ヴィスク様は講演の中でVault CRM への移行についても触れ、「このシステムアプローチが、組織とマインドセットの変革を加速してくれることと期待しています」と語りました。
そして、スペシャルパネルセッション。
「製薬ビジネス変革期における組織のあり方とそれを形づくるためのチャレンジ」と題し、マーケティング、営業、メディカル、カスタマーエクセレンスの4部門のリーダーが集結しました。
- アステラス製薬株式会社 カスタマーエクセレンス部長の森岡 真一様
- 武田薬品工業株式会社、オンコロジー事業部 マーケティング部 領域リードの安樂 翼様
- 日本イーライリリー株式会社 糖尿病・成長ホルモン事業本部 営業統括部長 コマーシャル部門 DE&Iリーダーの高山 史真子様
- MSD株式会社 メディカルアフェアーズ ジャパンメディカルアフェアーズケイパビリティ エグゼクティブディレクターの梅田 忠志様
の豪華メンバーで、課題や希望についてディスカッションが行われました。
モデレーターは、ミクス編集長の沼田 佳之氏でした。
午後は、ソフトウエア、データ、ビジネスコンサルティングの3つのトラックに分かれ、合わせて10を超える分科会セッションが行われました。
(登壇者さまから了解が得られた一部の分科会セッションについては、別途、詳報を予定しています。)
震災復興への願いを込めて 能登半島地震の支援企画も
今年のSummitでは、1月1日に発生した能登半島地震への復興支援企画も行いました。
被害が大きかった北陸エリアは「富山の薬売り」で知られるように、製薬業界との縁が深いエリア。被災した製薬工場もありました。
ライフサイエンス業界に特化したプラットフォームを提供する当社として何かできないか…。そんな思いから、北陸のソウルフードとして知られる”揚げあられ”ビーバーを製造する北陸製菓様(金沢市)に連携を打診。快諾を得て、復興への思いを込めた特製ステッカーを貼ったビーバーをVeevaのマスコット、Vernくんが会場で配布しました。
あっという間の1日、来年もまた…
今年も8社のVeeva認定パートナー各社がゴールドスポンサーとしてブースを出展。Veevaブースとともに、多くの人で賑わいました。
また、Vernくんとの記念撮影に納まるお客様の姿も。あちこちで談笑の輪が見られました。
午前のキーノートから、夜の懇親会まで、「あっという間」との声も聞かれた1日でした。素晴らしい登壇者の皆様、参加者の皆様に改めて感謝を申し上げます。
Summitが、戦略策定のヒントや、ライフサイエンス業界内の連携構築につながれば幸いです。来年もさらにパワーアップしたSummitをご提供できるよう、Veeva一同、精進してまいります。
ありがとうございました!!