プレスリリース

臨床開発のリーダーの87%が臨床業務プロセスの統合化に取り組んでいることが業界の調査で明らかに

2018年8月30日

Veeva Japan株式会社

 

Veeva Systems【NYSE:VEEV】(本社 : カリフォルニア州プレザントン、日本法人 本社 : 東京都渋谷区、日本法人代表取締役 : 岡村 崇、以下 Veeva) の調査により、臨床開発システムや業務プロセスの効率化に向けた動きが、過去1年の間に業界全体で非常に活発化してきていることが明らかになりました。この調査は年に1回行われる、臨床開発業務の専門家を対象としたライフサイエンス業界における最大規模の調査の1つです。 (本リリースは、Veeva米国本社が発表した報道資料の抄訳です)
Veeva 2018 Unified Clinical Operations Surveyの最新の調査結果によると、調査対象のほぼすべて(99%)の臨床開発のリーダーが、臨床開発環境を統合化する必要があると回答しています。また、大半の回答者(87%)は、臨床試験のパフォーマンス改善のために臨床開発業務の統合化に取り組むことを計画または実施していると回答しています。

業界で業務パフォーマンスの向上が重視されるようになるにつれ、多くの組織では、重要な分野に専用のアプリケーションを導入することで臨床業務プロセスの近代化を進めてきました。最も顕著なのは、eTMFアプリケーションを導入した組織の数が、2014年以降4倍になったことと、大部分の回答者(83%)が、臨床試験のスタートアッププロセスを改善するための取り組みを実施または計画していると答えていることです。

エンドツーエンドの可視性と迅速な臨床試験の実施がニーズの上位に

EDC、CTMS、eTMFなど、単独で利用されるeClinicalアプリケーションは、現在では標準になりました。スポンサーとCROが特定の機能を持つ臨床開発テクノロジーを導入してきたからです。そのため、アプリケーションのサイロ化が、業界全体を臨床開発環境の統合化へと向かわせました。スポンサーとCROは、臨床業務アプリケーションにおける課題の上位に、複数アプリケーションの統合(74%)、およびコンテンツとデータの管理(56%)を挙げています。

今回の調査結果から、アプリケーション間の連携欠如により、臨床試験プロセス全体を把握することができず、実施に遅れが生じていることが明らかになりました。臨床業務アプリケーションの統合化に対する主要な促進要因として、回答者の77%は、可視性とオーバーサイトの向上を挙げており、次いで、迅速な臨床試験の実施(67%)、臨床試験の品質向上(62%)となっています。統合化された臨床開発環境では、各組織では臨床試験パートナー間の連携を効率化でき、すべての関係者が完全なエンドツーエンドの臨床試験プロセス内で業務を実施できるようになります。

標準化された指標とKPIを一貫して利用した臨床試験パフォーマンスの評価は、臨床開発業務の改善が最も見込める領域の一つです。標準化された業務指標とKPIを広範囲に利用する組織と、そうでない組織を比較すると、臨床試験のパフォーマンス指標とレポーティング(前者44%、後者66%)、およびTMFのステータスに対する可視性(前者32%、後者45%)を含め、前者の方が重要な臨床試験プロセス全体における課題が少ないことをデータは示しています。

臨床試験プロセスの近代化が進行中

ライフサイエンス業界では、eTMFやStudy Start-upなどの主要な臨床開発分野のプロセスとシステムが高度化しており、可視性、連携、コンプライアンスといった点に影響を与えていますが、CTMSを始めとするその他の業務分野における効率をさらに大きく改善できる余地がまだ残されています。

eTMFの導入は大幅に増加しており、今では回答者の66%が利用している(全体で2位)臨床開発システムへと成長しました。同時に、利用されるeTMFのタイプも劇的に変化してきました。現在ではスポンサーの半数(50%)が専用のeTMFアプリケーションを導入していますが、2014年の時点では13%でした。この増加は、汎用コンテンツ管理システムとファイル共有の急速な利用減少と符合します。このような動きは、受動型‘passive’TMF管理から、成熟した積極型‘active’TMF業務モデルへと移行し、TMFプロセスと情報がリアルタイムに管理されるようになったことを表しています。このような積極型‘active’TMFソリューションは、査察準備と臨床試験パフォーマンスにポジティブな影響を及ぼします。

各組織は、大きな可能性を秘めた分野として、初期段階でのプロセス改善にも関心を寄せており、臨床試験のスタートアッププロセスを重視して、Study Start-upアプリケーションを優先的に活用を考えています。専用のStudy Start-upアプリケーションへの移行を促進する要因の上位には、臨床試験のスタートアップに要する期間の短縮(63%)、試験実施医療機関の実施可能性の改善とより適切な実施医療機関の選定(48%)、実施医療機関のパフォーマンスに対する可視性の向上(44%)などが挙げられます。

また、回答者はCTMSの改善の必要性についても指摘しており、84%の回答者はCTMSが臨床試験業務の阻害要因になっていると回答しています。回答者の大部分がCTMSアプリケーションを導入していますが、統制とオーバーサイト(89%)、リソース管理(88%)、および課題/タスク管理(86%)といった重要な業務に対応することができません。回答者は、CTMSの改善により、可視性の強化(70%)、積極的なリスク軽減(65%)、臨床試験の分析とレポーティングの改善(61%)を実現できるものと考えています。

Veeva Vault担当シニアヴァイスプレジデントのJennifer Goldsmithは次のように述べています。「ライフサイエンス業界は、今よりもはるかに効率的で効果的な臨床試験を実施する重要な契機が訪れていることを認識しています。各組織が統合化された業務モデルへの道をたどっていくにつれ、臨床試験プロセスは、臨床開発ライフサイクル全体を通じた、可視性の向上と臨床試験実施のさらなる改善に向けて、大きく変革していくでしょう。」

Veeva 2018 Unified Clinical Operations Surveyでは、臨床開発環境の統合化に向かうライフサイエンス業界の動向を調査し、世界各地から331人の臨床開発業務の専門家の経験談と意見を集めました。本調査では、統合化された臨床開発業務モデルの促進要因、障壁、メリットを調査し、臨床開発システムおよび業務プロセスを効率化しようとする業界の動向を追跡しています。

Veeva Systems社について】
Veeva Systems社はグローバルなライフサイエンス企業向けにクラウドベースのソフトウェアを提供するリーディングカンパニーです。世界最大規模の製薬会社からバイオテクノロジー分野の新興企業まで650社を超える顧客を擁し、技術革新への取り組みや卓越した製品力によって、お客様の成功をサポートしています。Veevaは、サンフランシスコのベイエリアに本社を置き、ヨーロッパ、アジア、ラテンアメリカに拠点を展開しています。
詳しくは、https://veeva.com/jp/をご覧ください。

【Forward-looking Statements】
This release contains forward-looking statements, including the market demand for and acceptance of Veeva’s products and services, the results from use of Veeva’s products and services, and general business conditions, particularly in the life sciences industry. Any forward-looking statements contained in this press release are based upon Veeva’s historical performance and its current plans, estimates, and expectations, and are not a representation that such plans, estimates, or expectations will be achieved. These forward-looking statements represent Veeva’s expectations as of the date of this press announcement. Subsequent events may cause these expectations to change, and Veeva disclaims any obligation to update the forward-looking statements in the future. These forward-looking statements are subject to known and unknown risks and uncertainties that may cause actual results to differ materially. Additional risks and uncertainties that could affect Veeva’s financial results are included under the captions, “Risk Factors” and “Management’s Discussion and Analysis of Financial Condition and Results of Operations,” in the company’s filing on F Form 10-Q for the period ended April 30, 2018. This is available on the company’s website at www.veeva.com under the Investors section and on the SEC’s website at www.sec.gov. Further information on potential risks that could affect actual results will be included in other filings Veeva makes with the SEC from time to time.

 

調査のハイライト

Veeva 2018 Unified Clinical Operations Survey

Veeva 2018 Unified Clinical Operations Surveyでは、臨床開発環境の統合化に向かうライフサイエンス業界の動向を調査し、世界各地から331人の臨床開発業務の専門家の経験談と意見を集めました。本調査は、ライフサイエンス業界で毎年実施される同様の調査の中でも最大規模のもので、統合化された臨床開発業務モデルの促進要因、障壁、メリットを調査し、臨床開発システムおよび業務プロセスを効率化しようとする業界の動向を調査しています。

臨床開発プロセスの統合化に向けて、業界全体の動きが活発化

  • ほぼすべての回答者(99%)が、自社の臨床開発環境を統合化する必要があると報告しており、87%が臨床試験のパフォーマンス改善のために臨床開発業務を統合化する取り組みを計画または実施していると回答しています。
  • 統合化に向けた促進要因の上位は、可視性とオーバーサイトの改善(77%)、迅速な臨床試験の実施(67%)、臨床試験の品質向上(62%)です。
  • 臨床試験の管理には平均4種類のアプリケーションが利用されており、3分の1強(38%)の回答者は5種類以上のアプリケーションを利用しています。
  • アプリケーションとプロセスのサイロ化がもたらす最も大きな課題は、複数アプリケーションの統合(74%)であり、次いで複数アプリケーションにまたがるレポーティング(57%)、アプリケーション間でのコンテンツとデータの管理(56%)となっています。
  • 臨床業務アプリケーションは、現在では標準的に利用されており、最も一般的に利用されるアプリケーションはEDC(90%)、eTMF(66%)、RTSM(61%)およびCTMS(60%)です。
  • 標準化された業務指標とKPIを広範囲にわたり利用して、臨床試験パフォーマンスの評価やリスクの管理、プロセス改善策の導入を行っている組織では、そうでない組織に比べ、重要な臨床試験プロセス全体における課題がより少ないことが報告されています。:臨床試験のパフォーマンス指標とレポーティング(前者44%、後者66%)、TMFのステータスに対する可視性(前者32%、後者45%)
  • 指標を利用する組織は、指標を利用しない組織と比較して、臨床業務アプリケーションの統合化への取り組みを進める傾向が4倍高くなっています(前者47%、後者12%)。

業界で拡大するeTMFアプリケーションの導入

  • 現在、スポンサーの半数が専用のeTMFアプリケーションを利用しており、2014年の最初の調査(13%)以降、ほぼ4倍に増えています。
  • 専用のeTMFアプリケーションの利用増加は、汎用コンテンツ管理システムの利用が57%減少したのと符合します。このような動きは、受動型‘passive’TMF業務モデルから積極型‘active’ソリューションへの移行を表しています。積極型‘active’ソリューションの特徴として、TMFが作成されている間にTMFプロセスや情報をリアルタイムに管理できることが挙げられます。
  • 組織で専用eTMFアプリケーションを利用する主な促進要因として、査察準備の改善(70%)、可視性の強化(61%)、臨床試験パートナー間の連携改善(42%)を挙げています。

臨床試験パフォーマンスを改善する機会

  • 最も困難な臨床試験管理のプロセスについて質問したところ、ほぼすべての回答者(99%)は課題があると報告し、臨床試験のパフォーマンス指標とレポーティング(51%)、臨床試験および試験実施医療機関の管理(49%)、リソース管理(45%)などを挙げています。
  • すべての回答者が、自社の臨床試験業務においてCTMSをさらに活用したいと回答しており、その理由の上位に、可視性の強化(70%)、積極的なリスク軽減(65%)、臨床試験の分析とレポーティングの改善(61%)を挙げています。
  • 回答者の大部分(84%)が、現在利用しているCTMSアプリケーションは機能が不十分であると回答しており、統制とオーバーサイト(89%)、リソース管理(88%)、課題/タスク管理(86%)といった重要な機能が十分にサポートされていないことを、ほぼすべての回答者が強調しています。

臨床試験のスタートアップを最優先で効率化

  • 臨床試験のスタートアッププロセスの効率化に弾みがついており、回答者の83%が臨床試験のスタートアップを改善する取り組みを自社で進めていると答えていることが、調査結果から明らかになりました。
  • 組織における臨床試験の迅速化を妨げる、最も困難な臨床試験のスタートアッププロセスとして、回答者の半数以上(53%)が試験実施医療機関との契約と予算編成を挙げており、次いでIRBおよび倫理委員会の計画策定と承認(45%)、試験実施医療機関の選抜/選定(41%)を挙げています。
  • 回答者の半数以上(63%)が、臨床試験のスタートアッププロセス改善の主要な促進要因として、臨床試験のスタートアップに要する期間の短縮を挙げ、次いで試験実施医療機関との契約と予算編成の承認サイクルの効率化(49%)、そして試験実施医療機関の実施可能性の改善とより適切な試験実施医療機関の選定(48%)を挙げています。

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